
FX(外国為替証拠金取引)を始めると、最初に戸惑うのが「注文方法の種類」です。
- 成行(なりゆき)
- 指値(さしね)
- 逆指値(ぎゃくさしね)
これらの言葉は、初心者には聞き慣れないうえ、どう使い分ければ良いのか、分からないのではないでしょうか。
そこで本記事では、成行・指値・逆指値それぞれの仕組みや使いどころを、図解付きでやさしく解説していきます。
実際の注文画面のイメージや、初心者が失敗しないためのポイントも紹介していきますので、是非参考にしてください。
FXの注文方法の種類と違い

FXの取引には複数の注文方法があり、それぞれ用途や特徴が異なります。
正しく使い分けることで、より戦略的なトレードが可能になります。
ここでは、FXでよく使われる3つの注文方法を中心に、それぞれの特徴と使いどころを見ていきましょう。
成行注文|その場で即売買したいときに便利

成行注文(なりゆきちゅうもん)は、現在の為替レートで即座に売買を成立させる注文方法で、ボタンを押せばすぐに取引が実行されるため、急な値動きに素早く対応したいときに有効です。
ただし、約定(やくじょう)する価格はその時点の市場レートに依存するため、スプレッドが広がっていたり、価格が急変していた場合、想定外のレートで約定することもあります。
成行注文を実行する際には、スプレッドが平常時以上に広がっていないか、確認する習慣を持つと良いでしょう。
指値注文|有利な価格を狙って待つ注文方法

指値注文(さしねちゅうもん)は、「この価格になったら買いたい・売りたい」という希望価格をあらかじめ指定しておく注文方法です。
たとえば「今は150円だけど、148円まで下がったら買いたい」といったケースに有効です。
希望価格に到達しない限り注文は成立しませんが、逆に言えば「自分にとって有利な価格」を狙える点が大きなメリットです。
トレードを自動化しやすく、感情に左右されにくいのも初心者に向いている理由のひとつです。
逆指値注文|損切りや順張り戦略で活躍する注文方法

逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)は、現在よりも不利な価格に到達した場合に発動する注文です。
主に損切り(ロスカット)や、ブレイクアウト(高値・安値を超えたときの追随)を狙うときに使います。
たとえば、「149円を下回ったら損切りする」「151円を超えたら買い注文を出す」といったように、条件付きで自動売買を行えるのが特徴です。損失を最小限に抑えるためにも、逆指値は必ず使いたい注文方法です。
初心者のうちは、あらかじめ指値と逆指値を組み合わせて設定しておくと、相場に張り付かずとも安心してトレードができます。
その他の注文方法(OCO・IFD・IFOなど)

FXでは上記の3つ以外にも、複数の注文を組み合わせた応用的な注文方法が存在します。
たとえば以下のようなものです。
- OCO注文(One Cancels the Other)
→2つの注文を同時に出し、どちらかが成立するともう片方が自動キャンセルされる - IFD注文(If Done)
→1つ目の注文が成立したら、2つ目の注文が自動で出される - IFO注文(IFD+OCO)
→新規→利確と損切りのセットを一括で設定できる
初心者にはやや複雑ですが、慣れてきたら活用することで自動管理がしやすくなるでしょう。
実際のFX注文画面ではどう表示されている?
FXの注文方法を理解しても、実際の取引画面でどのように操作すればよいのかが分からなければ意味がありません。
このセクションでは、国内口座の「みんなのFX」を例を挙げながら、実際の表示項目や操作方法について解説します。
成行・指値・逆指値の選択肢はどこにある?
多くの国内FX業者の取引画面では、注文画面に「注文タイプを選ぶ項目」があり、そこから「成行」「指値」「逆指値」などを選択します。

上画像の赤枠を見て分かる通り、各注文方法でタブが分かれており、対象の注文方法をクリックすることで画面が遷移する仕組みです。
「注文方法」「注文種別」「オーダータイプ」など、業者によって表記はやや異なりますが、基本的な構造は同じです。
慣れないうちは、デモ口座で操作を試してみると安心です。
価格の入力欄と数量(Lot)設定
注文タイプを選んだら、次は「①:注文数量(ロット数)」と「②:価格の入力(成行以外)」の設定です。

指値注文なら希望する価格、逆指値なら発動してほしい価格を入力します。
数量は「1Lot=1万通貨」が一般的な単位ですが、口座によって1Lotあたりの通貨量が異なるケースがありますので、注意が必要です。
国内口座の多くでは0.1Lot(1,000通貨)でのトレードも可能なため、少額資金で運用したい方は口座の「最低取引単位」を確認してみましょう。
また、多くの取引画面では「スリッページ許容幅」「有効期限(GTC)」などの細かな設定項目もあるため、活用していきたいところです。
損切り・利確を自動で設定できる項目も
多くのFX口座では「①:新規注文」「②:損切り」「③:利確」これらを同時に設定できる便利な機能( IFO注文)がついています。

これにより、エントリーと同時に出口戦略(利益確定・損失限定)を設定でき、相場を監視しなくても自動で処理が行われます。
この設定は「決済注文を同時に出す」「ストップロス/テイクプロフィット」などと表示されていることが多いです。
FXで大事なのは「どこで入るか」だけでなく「どこで出るか」、主にこの2点に絞られます。
注文画面のこの機能を駆使することで、より安定したトレードを目指せるでしょう。
スマホアプリでも同様の操作が可能

最近では、多くのトレーダーがPCではなくスマホアプリを使ってFXトレードを行います。
スマホ用の注文画面でも、成行・指値・逆指値の切り替えや価格入力、ロット数の設定など、基本的な操作はPCと同様に可能です。
ただし画面が小さいため、操作ミスを防ぐためにも、最初は落ち着いた環境で慎重に操作することをおすすめします。
慣れてくれば、外出先でも気軽に注文を出せるようになります。
初心者が注文方法で失敗しないためのポイント

注文方法を理解していても、実際の取引では思わぬ失敗をしてしまうことがあります。
ここでは、初心者が陥りやすいミスを防ぎ、安定したトレードを行うための実践的なアドバイスを紹介します。
利確・損切りの設定を習慣化しよう

「利確(利益確定)」と「損切り(損失限定)」は、トレードにおいて最も重要な出口戦略です。
これを曖昧なまま取引を始めてしまうと、損失が膨らみやすくなります。
初心者は特に「損切りを躊躇する」傾向がありますが、それがトータルでの負けにつながります。
エントリー時点で「いくらまで利益を狙うか」「いくらまでの損失なら許容できるか」を明確にし、必ず逆指値で損切りラインを設定しておきましょう。
慣れないうちは「指値+逆指値」で自動管理

FX初心者が一番避けたいのは「画面に張り付き続けてしまうこと」です。
つい値動きが気になって、判断がブレたり、パニック売買に陥るケースは珍しくありません。
そこでおすすめなのが、あらかじめ「指値+逆指値」をセットした注文です。
エントリーと同時に「利益確定」と「損切り」の条件を決めておけば、あとは自動で注文が処理されるので安心です。
この手法はIFO注文などを使えば簡単に設定でき、相場に振り回されることなく、冷静なトレードを継続しやすくなります。
「なんとなくの成行注文」は危険

FX初心者に多い失敗が、「今動いてるからとりあえず買ってみた/売ってみた」というなんとなく成行注文です。
確かに即時で取引が成立する便利な方法ですが、相場の状況を把握せずに飛び込むのは非常にリスキーと言わざるを得ません。
特に経済指標発表前後などはスプレッドが広がり、思わぬ損失を被ることもあります。
成行注文を使うときは、「事前に相場分析をしておく」「スプレッドの広がりやすい時間帯を避ける」といった配慮が必要です。
最初は少額・低レバレッジでFX経験を積もう

注文方法を覚えても、実際の相場は想像以上に激しく動きます。
時には「ルール通りに注文を出したつもりが、一瞬で逆に動いて損失…」ということも起きえるでしょう。
だからこそ、最初は少額・低レバレッジでトレード経験を積む必要があります。
1,000通貨(0.1Lot)や、1〜2倍のレバレッジでも、注文の感覚や損益の動きは十分に学べます。
経験を積みながら徐々にロット数を上げていくのが、安全かつ長くFXを続けるためのコツです。
まとめ|注文方法を理解すればFXのリスクは減らせる
FXの注文方法は、ただの操作手順ではなく、「リスクを管理し、チャンスを逃さず利益を取る」ための重要なスキルです。
FXは「ギャンブルのようで怖い」と感じる人も少なくありませんが、実際には注文方法をしっかり理解し、計画的に取引すれば、リスクは大きく抑えられます。
さらに、損切りや利確をセットにした「自動管理」も活用することで、初心者でも落ち着いて取引を続けられるようになるでしょう。
まずは今回学んだ内容をもとに、自分のトレードスタイルに合った注文方法を実践してみてください。





